対話拒否

ハースストーンとか

Masters tour Bucharest 反省

 お久しぶりです。諸般の事情により改名いたしました、KusonaE改めSanosukEです。私は8月18日に行われたマスターズ予選で優勝し、今回のマスターズツアーブカレストに参加してきました。行くだけでかなり困難でしたがチャンスを大切にしたいと考え頑張って参加しました。本記事では今回のマスターズツアーブカレストの反省について書いていきます。

 

1.マスターズツアーブカレストまでの準備

2.メタの予想

3.使用した構成

4.試合内容

5.反省

6.考察

7.感想

 

 

 

1.マスターズツアーブカレストまでの準備

 今回のマスターズツアーブカレストの日程は、10/17の午後に現地で大会エントリー、10/18~10/20に試合といった日程でした。

 それに至るまで、の大きなメタの変更点としては10/8にワイルドカードの復活があり、実質9日間(内休日3日間)の中で全ての調整を行うこととなりました。正直に申しますとこういった日程は非常に困難なことと思いましたが、環境が固定化されてネットデッカーが勝つということが起こりにくい点から競技性を高めることにつながっているとも考えられるため、今回は文句を言うのは控えておこうと思います。

私自身の準備としては、マスターズ予選で強い構成を探す、各デッキ間の相性を正確に把握する、それらを基にして仮想敵を考えるといったことに重点を置いていました。

 

2.メタの予想

 ラダー及びマスターズ予選の成績から、以下のように環境を予想していました。(大会後に書いているため影響を受けている箇所がある可能性があります。

デッキパワー≒使用率として

アグロ〜ミッドレンジ

トークンシャーマン>コンボプリースト>テンポローグ>ハイランダーパラディンハイランダーウォリアー、アグロウォリアー>ハイランダーハンター>zoo、各種マーロック系

コントロール

コントロールシャーマン>コントロールウォリアー>復活プリースト(故コントロールプリースト)

アンチコントロール

エストシャーマン>クエスドルイド>聖なる怒りパラディン>メックトゥーン各種

 

 構成のパターン

縦のアグロ

進化シャーマン コンボプリースト テンポローグ・ハイランダーパラディンハイランダーハンター・アグロウォリアー・ハイランダーウォリアーのうちから2つ

横のアグロ

進化シャーマン コンボプリースト Zoo マーロックパラディン

コントロール

コントロールウォリアー コントロールシャーマン(クエストシャーマン) 復活プリースト 聖なる怒りパラディン・ンゾスウォーロックハイランダーメイジのうちから1つ

アンチコントロール

エスドルイド コンボプリースト 聖なる怒りパラディン クエストシャーマン

グッドスタッフ

エストシャーマンor進化シャーマン コンボor復活プリースト コントロールウォリアー クエスドルイド

 

こういった構成を想定し、自分の構成では最も使用率が高いであろう進化シャーマンを対策し、それとともに対策しやすいコンボプリーストも対策できるコントロール構成を考えることにしました。

 

3. 使用した構成

 今回の構成では、自分が10/13のマスターズ予選で2位の結果を残したコントロールシャーマン、コントロールウォリアー、コントロールプリーストの構成をベースに考えました。

 

以下が構成になります。

 

f:id:k6103:20191021173014p:image

 

本構成においては対進化シャーマンを極限まで安定させつつコンボプリーストもそこそこ倒せて、当時主流であったエリシアーナの入っていないタイプの復活プリーストや、パンダの入っていないコントロールウォリアーなどをターゲットにできるようにしています。

ハイランダーメイジは不安定なデッキではありますがデッキの内容を対コンボプリースト、トークンシャーマン、復活プリーストに対して役立つものに絞ることで構成に一貫性を持たせています。

 

4. 試合内容

 

1R vs sharpy クエストシャーマン 復活プリースト ハイランダーハンター ハイランダーメイジ(ルナポケ型)

復活プリーストがターゲットできていたため有利マッチ。自分はクエストシャーマンとハイランダーメイジでBANを悩み、ハイランダーメイジを選択(これはコントロール対クエストシャーマンの相性差を見誤っていたためミス)。相手はプリーストをBAN。フルセットにもつれたものの、復活プリーストを3縦して勝ち。

 

2R vs Orange クエストシャーマン サメテンポローグ ハイランダーパラディン コンボプリースト

自分はクエストシャーマンBAN。相手はコントロールウォリアーをBAN。蓋を開けてみればアグロ構成のような顔をしてかなりコントロールに強かった。1ゲーム目、コントロールシャーマンの生物を減らしていた隙を突かれてハイランダーパラディンからラグナロス1/2顔面リーサルをくらい死亡。2ゲーム目、択負けしてローグをシャーマンに当てられ死亡。3ゲーム目コンボプリーストに対してハガサの計略が2枚引けていたことで、アメト霊力からの横展開までケアしようとして盤面に残してしまったノースシャイアが30/30になって死亡(おそらくはプレミ)

 

3R vs なんかロシア人の発音しにくそうな名前の人 クエストシャーマン 聖なる怒りパラディン ハイランダーハンター クエスドルイド

コントロールプリーストをハイランダーハンターに当てることには成功したものの、うまくミニオンを展開できずハイランダーハンターに抜かれてしまって一生プリーストが抜けずマッチが崩壊した。

 

4R vs Zorg コンボプリースト 聖なる怒りパラディン クエスドルイド クエストシャーマン

自分は聖なる怒りパラディンをBAN。相手はシャーマンをBAN。1ゲーム目メイジとドルイドを当てることに成功して先制するものの、1/5乱闘で1/8ノースシャイアが残ったり、1/6乱闘で肉細工師から進化した8マナミニオンが残ったりして死亡。

 

結果1-3day1ドロップ

 

5. 反省 以下、敬語が面倒になったのでやめます。

 

   1. 準備について

 

 飛行機、ホテルは参加が決まった日の夜に徹夜してでも予約すべきだったし、荷造りはワイルドカードの復活までに済ませておくべきであった。

 

   2. メタ読みについて

 デッキパワーの評価自体には大きなズレはなかった。しかし、練習の場をあまり良くない順位のラダーとマスターズ予選としたことにより、ドローソースの使い方が上手くないクエストシャーマンと戦う機会が多かったことで、クエストシャーマンのデッキパワー及び相性を過小評価してしまった。これは今大会に於いて致命的なBANのミスを数多く引き起こしたため、マッチアップ検証などはある程度自分で行うか、うまい人に聞くなどすれば良かった。また、クエストシャーマンの誤評価に関連して、クエストシャーマン、テンポローグ、コンボプリーストの組み合わせが、ややアンチコントロール気味のグッドスタッフとして機能するということにも全く思い至ることが出来なかったことも非常に手痛い失敗であったと考えられる。また、エリシアーナやハッカーの使用率など、ここまでコントロールのメタが進むと想定できず、遅いデッキに対しての対策がファティーグ勝負といったぬるいギミックで解決しようとしたことも、勝率の低下に繋がった。

さらに、練習環境がコンボプリーストの過小評価も招いており、ターゲットのデッキとしては唯一多く当たれたデッキタイプとはいえ試行回数やrngによって不利マッチを抜けられてしまい、構築がうまく機能しなかったと言える。

 今回のメタ読みの最も致命的なところはトークンシャーマンと当たれなかったことにあると言ってしまえば簡単ではあるが、その実4日分のメタの動きが見えておらず、練習環境によってマッチアップ相性を誤解したことが致命的だったと考える。

 

 3. 使用した構成

  2の反省点を踏まえると、今回のシャーマンではバリューが少なすぎたため、あれっくすさんやkamaretaiさんのような噴水像などを採用したバリューの出る型を持ち込むかクエストシャーマンを持ち込むべきであった。コントロールプリーストも、エリシアーナが環境に増えてバリュー勝負のマッチが増えることを考えると、エリシアーナハッカーこうれいかいを採用した型を持ち込むべきであった。トークン系のデッキと全く当たらなかったため、パイロマンサーはブラッドフェンラプター以下の活躍しかしなかった。ウォリアーに関しては、BANも吸収してくれるし、足を引っ張ることもなかったので概ね良かったと思われるが、構成全体でラスパラに寄せる場合ハッカーおよび囮の採用も考えるべきだった。メイジについては負けておらず不便もなかったためため判断材料はなし。

 

 4. 対戦の内容

  banの位置もそうであるが、特にオレンジ線でのプレイングが酷かった。アメト霊力1マナ展開をハガサの計略2回でケアしようとしてノースシャイアが残って全力ドローされ、即リーサルとなった場面があった。ほかの試合はプレイングで介入する余地の少ないものばかりではあったがミスの判断はできていない。


6. 考察

 今回の大会では対戦相手や一部のデッキに対する過小評価が大きな敗因となった。こういったところを安定してうまく評価できていたり、安定して圧倒的な技術で突破できたりするトッププレイヤーというのはなんだかとてもすごい(語彙力)と思った。こういったプレイヤー達と戦っていくためには何が必要なのか、ゲームの複雑さも凄まじいことからこれを知ることは困難を極める。今回の経験を踏まえて自分は、

1. 自分の技量でどの程度環境に対する理解を深められるか。(おそらく自分が対戦する相手全員よりも理解が深くないと構成でアドバンテージを取れない)

2. プレイヤー集団のたどり着く答えが何処にあるのか。

3. その答えに対する対処に十分なデッキ選択の余地を残せる(あるいは統計上の相性差を十分に改善しうる)プレイングスキルを得られるか。

といったところを踏まえて再挑戦してみたいところである。一見当たり前のことのようではあるが、おそらくは『当たり前のことを高いレベルでやる』のが現時点までに得たものを踏まえると重要なんだろうと思う。ほかのやるべきこととのバランスを取りながらではあるが、お金と時間と実力がどうにかなるよう最善を尽くすほかない。

 

7. 感想

 実際に、背負うものがある状態でプロやそれを職業としたい人々と戦うという経験は人生においてなかなか得難いものであったのではないかと思う。自分はもともと競技志向のプレイヤーではなかったが、今回の大会でハースストーン競技シーンへの見方が変わった。自分は結構対戦相手のことを観察するタイプの人間だが、2ラウンドのOrange戦ではあまりにも鬼気迫る様子に気圧されてしまった。ハースストーン、なんかよくわからんけどとてもすごいあとOrangeもとてもすごい(語彙力)。

 ブカレストは人数が少なかったこともあり、日本勢の皆さんともそれぞれ話す機会が得られた。みんな自分よりもかなり真剣にハースストーンに取り組んでいて、高度なことをしていると感じられた。あと、日本勢みんないい人で面白いのでハースストーンコミュニティは参加し得だと思う。

 最後に、みんなマスターズ予選に出ましょう。楽しい沼ですよ。みんなで溺れましょう。 おわり。